護摩祈祷 勇壮な太鼓と読経で厄落とし 護摩供(ごまく)とは 不動明王を護摩壇の中心にお招きし、秘密の真言と印を結び、護摩木を積み、燃え盛る炎の中に種々の供物を投じ、供養することを護摩供(ごまく)といいます。 日本の密教には天台密教(台密)と真言密教(東密)があります。背振山は古来より天台密教が盛んで、性空上人・皇慶阿闍梨・栄西禅師をはじめ、数多くの名僧智識が入山修行された霊山です。 護摩祈祷(ごまきとう)とは この護摩供のなかで、護摩木(添え護摩)に記された願意(ねがいごと)を炉に投げ入れ、願主の煩悩(心の迷い)を不動明王の智慧の炎で焼き尽くし、迷いのない清浄な願い事として成就を祈願することです。※密教の行法のなかでも最たる祈願法といわれています。 勇壮な太鼓と読経で厄落とし 毎月28日午後1時~『背振不動尊護摩祈祷』 本尊の縁日には「背振不動尊(徳善大王)」を御開帳して、参拝者の諸々の願い事(厄除け・家内安全・病気平癒など)が記された護摩木(1本=300円)をお焚きして祈願いたします。この護摩祈祷にあわせて、勇壮な太鼓の音と読経の声が山内に響き渡ります。参拝者には、大般若加持(お祓い)も致しております。月に一度は、心の垢を落としにどうぞお参り下さい。 護摩祈祷札を希望される方はお早めにお参り下さい。 護摩祈祷札【大】10,000円【小】5,000円 不動明王 ~迷わぬ心を求めて~ 大日如来と一心同体の「慈悲深い仏様」 不動明王は、如来や菩薩といった仏様のお姿とは異なり、青黒く憤怒の表情、さらに火焔を背負っておられます。青黒く憤怒の表情は「慈悲」、火焔は「智慧(ちえ)」を表しています。このお姿は、お釈迦さまが菩提樹の下で悟りを開くまで座禅をされ、さまざまな誘惑を退けた時のお姿ともいわれております。左手に持つ三昧索(さんまいさく)といわれる縄で、迷いの心【煩悩】を縛り、右手に持つ智剣で、執着心より生まれる【貪り(むさぼり)・怒り(いかり)・愚痴(ぐち)】の三つの毒を断ち切り、偏見のない透明な心「智慧」を授け、お救いになるのです。当山の御本尊は、左右に従者である二童子(コンガラ童子・セイタカ童子)を従え、本堂の中心に立つ立像(りゅうぞう)で「すぐさま救いに行くぞ」という意思を表しており、力強くも慈悲深い仏様です。 背振不動尊(徳善大王) 背振山下宮(げぐう)の本尊 かつて背振一山を構成した上宮・中宮・下宮の三箇所に【辨財天(べざいてん)】【乙護法善神(おとごほうぜんじん)】【徳善大王(とくぜんだいおう)】がそれぞれお祀りされています。 『徳善大王』とは 背振山特有の『不動明王』の尊称。仏教では、正しい道理を教え、利益を与え導く者を「善知識(徳の高い良き友人)」と呼びます。とらわれのない心へと助け導き、さらには願いをことごとく叶えてくださる不動明王は、まさに善知識の王様『徳善大王』であります。修学院の不動明王は、藩政時代には肥前国の鬼門を護り、さらには幾多の行者が加護をうけ修行に励みました。今でも『徳善大王』は祈る者をすぐさま救おうと中央に立っておられます。 ページのトップへ